黒の騎士団はその日、作戦もなく平和だった。
ドサドサドサ
そんな時、何かが大量に落ちる音がアジトに響いた。
その音が聞こえたのがゼロの部屋の方向だったこともあり、団員たちは急いで音の発生元に駆け付けた。
「ゼロ!!ゼロ!!大丈夫ですか?」
ゼロの部屋の前ではすでにカレンが扉を叩きながらゼロに声をかけていた。
しかし、ゼロからは反応が全くない。
「さっきの音、ゼロの部屋からしたみたいなんですが、ゼロから何の反応もないんです。この時間は部屋にいるって言っていたはずなんですが…」
カレンは駆け付けた団員たちに状況を説明した。
その間にもゼロの身に何かあったのではと涙目になっていく。
部屋にいるはずのゼロから反応がない。
ならば、念のためにも部屋に入ってゼロの無事を確認するべきだろう。
だが、ここである問題が発生した。
ゼロの部屋のロックを解除するためのパスが分からないのだ。
いつもは外から中にいるゼロに声をかけて中から開けてもらっていた。
その肝心のゼロが部屋にいるはずなのに、反応がないのだ。
つまり、部屋に入ることが出来ない。
そのことに気が付いた団員たちは慌てた。
「ちょっ、C.C.、C.C.はどこだ!?」
「C.C.!!ピザあげるから出てきて!!」
団員たちはゼロ以外で部屋のパスを唯一知っているC.C.を捜すことにした。
しかし、そういや今日はC.C.アジトに来てないんじゃあという一言でC.C.の捜索は断念することとなった。
アジトにいない時にC.C.がどこにいるのかなど誰も知らない。
知っているのはやはりゼロだけである。
そのゼロが大変だからC.C.を捜しているのであってC.C.の居場所をゼロに聞けるのならば、C.C.の居場所を聞く必要など全くないのだ。
「どうする?」
「どうするってC.C.以外にここのロックを外せる奴なんかいないぞ」
「ラクシャータはどうだ?」
藤堂が考え込みながらそう提案した。
ラクシャータならば何らかの方法でロックを外せるのではないかと考えたのだ。
「…確かにラクシャータならなんとかしてくれるかもな」
団員たちは頷き合うとラクシャータを呼びに走った。
「ラクシャータ!!ラクシャータを早く!!」
「ラクシャータは何処だ!!」
「ラクシャータさ〜ん、緊急事態です。早く来て下さ〜い」
ラクシャータはあっさりと格納庫で見つけることが出来た。
そして、ラクシャータを見つけると直ぐ様拉致するようにゼロの部屋に連れていく。
その際、ラクシャータからの抗議の声は無視した。
「一体何だっていうのよぉ」
「ゼロの部屋から凄い物音がして、その後から呼びかけてもゼロから反応がないんです」
カレンが先程と同じ説明をラクシャータにした。
その説明を聞いてラクシャータは一度息を吐いた。
「そういうことぉ、それなら仕方ないわねぇ。少し待ってなさぁい」
そう言うとラクシャータは何処かに行ってしまった。
そして、戻ってきたラクシャータは何かよく分からない機械を持っていた。
ラクシャータはその機械をロックに繋ぎ素早く作業をし始める。
「外れたわよぉ」
暫くするとラクシャータがそう言った。
言われた通りロックは外れていて扉を開けることが出来た。
団員たちは慌て部屋に入る。
部屋の中はいつもと変わりのないように見えたが、唯一違っている所があった。
資料が大量に床に散らばっていたのだ。
ゼロの姿はない。
もしかしたら、部屋にいなかったのかとも思ったが、資料の山から手が出ていることに気が付いた。
団員たちは急いで手分けしてゼロを資料の山から発掘する。
発掘されたゼロはぐったりしていた。
気を失っているようである。
「ラクシャータ!!」
「叫ばなくても聞こえてるわよぉ。すぐにベッドに運んで仮面を外しなさぁぃ」
団員たちは言われた通りゼロをベッドに運ぼうとしたが、その後に続いた言葉に思わず固まった。
「仮面を外すって!!」
「いいのかよ。勝手に外しちまって」
「私だってぇ顔色を見ないで診察なんて出来ないわよぉ。分かったらぁベッドに運びなさぁい」
そう言われてしまえば、それ以上反論することなど出来なかった。
大人しくゼロをベッドに運び寝かせる。
そして、恐る恐る仮面を外した。
「あらぁ」
仮面の下から現れたのは長い漆黒の黒髪に白磁のような白い肌をした美少女だった。
「「「ルルーシュ(君)(様)」」」
その姿を見た瞬間、カレンと藤堂、ラクシャータが呟いた。
「藤堂さん、ラクシャータさんもルルーシュのことを知ってるんですか?」
「昔の知り合いってところかしらぁ」
「俺もそうだな…紅月君はどうなんだ?」
「………ルルーシュは同じ学園に通っていて生徒会メンバーの1人なんです」
カレンはそう言うとルルーシュに近づいた。
そして、気を失ったままのルルーシュを揺すり始めた。
ルルーシュの体がガクガクと前後に揺れる。
「ルルーシュ、あんた何でゼロなんてやってんのよ!!」
そのカレンの行動に周りにいた団員たちは固まった。
あのゼロ至上のカレンがそんな行動に出るとは思わなかったのだ。
そんなカレンに朝比奈が近づき、カレンの手を抑えて動きを止めた。
「カレン、落ち着きなよ。ゼロはひ弱なんだから、そんなことしたら、ただでさえヤバそうなのに悪化するよ」
レジスタンスのリーダーがひ弱というのもどうかとも思うが、確かにゼロは戦闘に出れば絶対ナイトメアを壊され、こうして仮面を外されることになった原因が落ちてきた大量の資料に潰されて気絶したからなのだ。
これでひ弱ではないと誰が言えるのだろうか。
「そ、そうよね。ルルーシュは仮装リレーで男子用の制服だったにも関わらずドレスで走った生徒に負けるくらいひ弱なんだから、気を付けてあげないといけないわよね」
男子用の制服とドレスならば明らかにドレスの方が走りにくいだろう。
それなのに負けたのか…
団員たちはルルーシュを見つめた。
「あまりのひ弱さに守ってあげなきゃって思えてくるよな」
「ああ、こう庇護欲をそそられるというかよ」
「分かる。なんか庇ってやりたくなるひ弱さだよな」
「なんだか私もゼロがルルーシュだったとかどうでもよくなってきた」
その後、目覚めた(仮面がないことに気付いて混乱中だった)ルルーシュに団員たちは、これからは今まで以上に守ることを宣言した。
そして、そのことによって固まってしまったルルーシュを見て団員たちは守ってあげなきゃという思いをさらに深めたのだった。
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いおさま!
素敵な小説をありがとうございます。
ルルの可愛さにハートを打ち抜かれましたw
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