Malinconia

 訪問客は突然に

訪問客は突然に





「ふむ。結局の話、ブリタニア軍にKMFの何機かを破壊されたが、それを修繕する費用が足りないから俺を呼んだ。ということだな?」
「そうよぉ。何か問題でもあったかしら?」

ラクシャータはキセルをふかすと、足を組んだ。
問われた本人ルルーシュは、先ほどの悲しそうな起こっているようなロロの姿を思い出して、今になってから、どうしよもない不安に襲われていた。

「いや、(ロロは大丈夫だろうか・・・)問題(もしロロが悩みでもあって俺に相談しようとしていたんだったら)ない(ロロは一人で寂しくないだろうか・・・)。」

平然とした声色で受け答えするが、頭の中はロロ一色だ。
考えれば考えるほど、不安が募り、冷たく断ってしまったのかもしれないと考え始めると、自己嫌悪と不安の嵐の無限ループ。
ぐるぐるぐるぐると頭の中を行ったり来たり。もはやルルーシュの頭の中は大パニック状態だ。

「ゼロ?どうかしたんですか?具合でも・・・」
「あ、ああ。なんでもない、気にするな。それよりも、カレン。紅蓮弐式のことだが・・・」

ゼロは慌てて、取り繕うようにカレンに話しかけて話を逸らす。
カレンはいつもの様子と違うゼロに、不審な思いを隠せないようだ。

カレンはゼロの正体を知る、数少ない人間の一人だ。
表のルルーシュを知っているからこそ、少しでもルルーシュの様子がおかしいと酷く心配をする。
もちろんそれは、紅蓮弐式のパイロットして司令塔のゼロを心配しているからこその行為であり、そして紅月カレンという一人の人間としてルルーシュを大切な存在に思っているからの行為でもある。

ゼロが「大丈夫だ。」と念を押すように言うと、一瞬眉を潜めるが、隣で見ているラクシャータが不思議そうな顔をしているので、ぱっと表情を切り替えた。
そして「そうですか。」といって扉へと足を進めた。

「本当に、大丈夫なの?ルルーシュ。」

カレンが去り際に小声でルルーシュに呟いた。
ルルーシュはラクシャータが変に思わない程度に、こくんと頷く。

それを見たカレンは、はぁ・・・と力を抜き、今度こそ本当に部屋から出ようと歩調を早めた。
そんな時、会議室の扉が勢いよく開き、慌てた様子の団員が入ってきた。
ゼロは、その尋常ではない団員の慌て方に、何事か?と駆け寄った。

「何かあったのか?」
「ぜ、ゼロ!ゼロの知り合いを名乗る者が、トレーラー内に侵入しました!侵入者はゼロを出せ、と要求してきています!」
「何?その侵入者は俺の知り合いだと言ったのか?」
「はい!『ゼロの知り合いの者だ、ゼロを出せ』と。」

カレンは、ばっとゼロの方に視線を向けると、ゼロの方へと駆け寄る。
そして走ってきたのだろう、息絶え絶えの団員の肩を掴み、問う。

「被害は?侵入者は誰なの?」
「ひ、被害者はいません!KMF収納庫の入り口が破壊されました!侵入者は誰か特定できていませんが、ディートハルト氏が特定を急いでいるので、しばらくしたら特定される模様です。で、でも・・・」
「でも、何?」
「し、侵入者はブリタニア人の男でした!」

ゼロのぐるぐるぐるぐるとロロへの思いが渦巻いていた頭は、一瞬で今の突然の侵入者への出来事へと切り替わる。
ブリタニア人・・・でも皇族や貴族、ナイトオブラウンズではないようだ。
他の団員が、見て、誰か分からない、ということは秘密裏で動く人物なのだろうか?

「その侵入者は俺の知り合いだと言ったんだな?」

もう一度、ゼロがそう問うと、団員がはい!と答える。
ゼロは「現場はどこだ?」と問い、団員からKMF収納庫だと聞き、カレンと共に急ぎ足でKMF収納庫へと向かった。



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